カスタマーレビュー
おすすめ度:
星の数は見る人次第 
(2004-09-27)
これをジェイン・オースティンの作品の映画化として観てしまうと失望感が先にたってしまうと思われます。地味ながら丁寧なBBC版とは違うので。登場人物,出来事の一部(かなり前後したり,シチュエーションが違うのですが)は本と同じなため,どうしても「原作では・・・」という見方をしてしまいがちになるのはしかたないですね。
私自身も本が先でしたから,「これはあんまりだ」と思いました。特にファニー・プライスの言動については。
しかし,映画を何の先入観もなく,英国の19世紀の物語として見たら,それなりの面白さは感じられるでしょう。(それで私は星2つとしました。)
わざわざここまで原作を変えたからには理由があるはず・・・いったいそれは何故?というのがどうしてもわかりません。
BBC版がテンポが遅いという批判があるので,その点ではこの映画はテンポが速いですから,現代人にはアピールするのかも知れません。
繊細な女性映画 
(2003-11-03)
ほぼ一連のオースティン作品を観ましたが、私の一番のお気に入りの一つです。私はそもそも女性作家・女性監督特有の感情表現の細やかな感じが好きで、この”Rozema版マンスフィールドパーク”も心に染み入る宝石のような美しい作品。女性差別や奴隷・植民地問題等、重いテーマも伴なっていますが、私にとっては他のオースティン作品と同じく当時の習慣や文化、価値観など興味深く、ファニーがエドマンドへの愛を貫き成就されるラストで何とも言えぬ幸せな気分を味わえました。フランセス・オコーナー&J.リー・ミラー以下魅力的なキャストや繊細かつ美しい音楽ともども私の宝物です。
オースティンの作品の読み直しも進んでいます。 
(2003-07-07)
元々、彼女の作品を単なる恋愛小説として読むことには違和感を覚える一人ですが、最近は、当時の政治・社会・文化などと密に結び付けて、彼女の作品を解釈する方向に進んでいます。映画の中で描かれた「嫌悪感」を感じさせる個所は、オースティンの習作期の作品や、E・サイードの『マンスフィールド・パーク』論での指摘を大いに取り入れたもので、最近のオースティン研究の紹介としては抜群の出来の映画だと思います。主人公のファニーを、オースティンの少女時代の作品を書くキャラクターとして設定しているところや、作品全体を覆っているどこか鬱々とした雰囲気など、面白いと思います。また、現在、『マンスフィールド・パーク』について考えるには、奴隷制とか植民地の問題は避けて通るということはできません。
恋愛小説の作者としてだけのオースティンが好きな場合には、確かにショックな作品だろうと思います。でも、オースティンは、そんな単純なタイプの作家ではなく、良い意味で、もっと「意地悪な」タイプではないかと思います。ですから、この映画を観たオースティンは悲しむどころか、自分の作品の意図のある部分を的確にとらえた作品として、むしろ喜んで観るのではないかというのが、私の考えです。
この作品を観る際には、オースティンの初期作品集(鷹書房弓プレスから2冊の翻訳『美しきカサンドラ』『サンディトン』が出ています)とエドワード・サイードの『文化と帝国主義』を併読することをお勧めします。そうしないと、この映画はよくわからないと思いますし、誤解されてしまう恐れもありますから。
以上の理由で、個人的には、最新のオースティン批評を取り入れた、斬新で興味深い作品だと思いますので、お勧めします。
かなしいです〜 
(2002-12-15)
ジェーン・オースティンの小説の中で有名な「高慢と偏見」より
好きな作品なので、その映画化を楽しみにビデオを観たのですが
とってもショックでした。他の映画やドラマになっている作品は
比較的オースティンの世界を壊さずに表現していたと思うのですが
この映画に関しては、原作とまったく別ものです。
観ながら嫌悪感がわいてきました。とても残念です。
オースティン自身が、もしこの映画を観たならやはりショックだろうな
と思います。