韓国の中学校歴史教科書―中学校国定国史 (世界の教科書シリーズ)
三橋 広夫(翻訳)明石書店

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価格:¥ 2,940
発売日:2005-08/通常24時間以内に発送
カスタマーレビュー
おすすめ度:
韓国中学生になったつもりで 
(2006-01-18)
一般になかなか目にかからない韓国教科書。目を通すことから全ては始まる。翻訳であっても、と言うより翻訳でなければ、分からない。文章は正確に訳出されているはずだし、写真・統計などの資料もそのままの形で見られるので、切実感がある。
どのページを見ても、我々にとっては新鮮で、正邪・適否の判断をする前に、この教科書を韓国中学生になったつもりで読んでみたいものである。他の別の見方を教えられることなく、この教科書で自国の歴史を学習すると、どうなるか、自ずから見えてくるものがある。批判、論議は後回しにして、歴然たる歴史教科書を虚心坦懐に読んでみることが大切であろう。
一例を挙げてみたい。242ページは次のように書かれている。「独島の強奪」1905年2月、日本は独島を「竹島」と名づけ、いわゆる島根県告示第40号というものにより一方的に日本に編入した。
《独島問題》 独島は鬱陵島に付属した島で、早くからわが国の領土として連綿と伝わってきた。朝鮮初期に流民を防ぐため鬱陵島民を本土に移して住まわせ、一時政府の管理がなおざりになったが、わが国の漁民たちは漁をする拠点としてずっと活用してきた。〈中略〉その後も日本の漁民たちがしばしば鬱陵島付近で不法に魚をとった。これに政府は鬱陵島に官庁を置いて住民の移住を奨励し、独島を管轄した。しかし日本は露日戦争中に一方的に独島を彼らの領土に編入してしまった。 写真…独島〈東島と西島〉(雅)
隣国を知る教科書 
(2005-11-13)
本書は韓国で発行されている、中学校の国定国史の教科書、日本語訳版です。
まず、そもそも韓国(朝鮮)とはどういう国なのかを系統的に知ることができます。読み終わると、隣国なのに韓国についてほとんど知らなかったことを思い知りました。また、韓国も日本と同じような歴史的発展をしてきた国なんだなぁと親近感を覚えました。
また、教科書の組み立ても工夫してあり面白いです。各単元の最初には大まかに学ぶ内容とポイントがまとめてあって、事前に問題意識をはっきりさせてスムーズに学習に取り掛かれるよう工夫してあります。単元の最後には話し合いのテーマや総合学習の課題も掲載されてあり、総合的かつ実践的な歴史教育を可能にしています。高麗の時代に行って(つもりで)新聞を作ったりとか、3・1運動の万歳デモの現場(のつもり)でラジオ放送用の番組を作ったりとか、かなり実践的で楽しそうな課題が設定されています。
ただし、日本の味気ない教科書に慣れているせいか、少々民族主義、愛国主義に偏向しすぎているような気がしました。民族の苦難の歴史を記述し、教えることは別に悪いことではありませんが、一歩間違うと排外主義に結びつきがちです。本書を読んでいても、そういった危惧を抱かざるを得ませんでした。過度な主観に陥らないためにも、今後は周辺諸国で共同して教科書を編集するといいのではないかと思います。
韓国の過去と今を知るためにとてもよい資料です。