風に訊け (集英社文庫)
開高 健集英社

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価格:¥ 720
発売日:1986-06/通常24時間以内に発送
カスタマーレビュー
おすすめ度:
息子にも読んでほしい。 
(2008-08-21)
人生相談に対する軽妙な回答。
でも、その軽妙な中にしっかりと腰を落ち着けた
開高健の優しいまなざしが見える。
「My Boy,もっと楽しめ」
そんなメッセージがこめられた本書を
息子たちが手にとってほしいものだ。
「漂えど沈ます」 
(2008-07-03)
「漂えど沈ます」とはラテン語でFluctuat Nec Mergitur。フランスのパリがその昔ルテチアと呼ばれた頃からのスローガンだったという。そして開高さん自らが回答者をつとめた雑誌『プレイボーイ』での人生相談コーナー「風に訊け」をまとめた本書によれば、「漂えど沈ます」がパリのたどった運命を言い当てていると思うと同時に「男が人生を渡っていくときの本質を鋭くついている」と感じ、この言葉を核として一作を書こうと開高さんは以前から考えていた。
「いまだに書けないで、こうして君たちの『よろず相談』をやっている。早くやめなければ、私は溺れてしまう。沈んでしまう。漂うてはいるが、沈んでしまう。波間よりはるかに贈る最期のあいさつを受け取ってくれたまえ。さようなら。アディオス」
…と記した、この文を読むと「漂えど沈ます」ということばの魅力と切実さが伝わってくる。日常にのんびり流されたり、非日常の激流に巻き込まれたりすると、漂ってはいるが、いつかは沈む。でも、沈まずに漂っていく生き方もあるのでは、という思いもある。開高さんは「漂えど沈ます」を実践できていたのではないだろうか。さあ、あとに続こう!
●追記:『輝ける闇』『夏の闇』というベトナム戦争をめぐる代表作の完結篇が『花終る闇』。「漂えど沈ます」ということばを新しい作品のタイトルに決めて書き始めようとして筆がとまってしまった作者。そこに『夏の闇』でともに暮らした加奈子という女性が海外から日本へ戻ってくる…、というストーリー。(開高さんはちゃんと作品にしましたね…)
島地編集長と開高文豪に大拍手 
(2008-04-05)
現実世界の喜と悲を机上ではなく真に深く熟知している人でなければ、書けなかった、そんな気がします。「そんな事どうでもええやないか」で済まされそうな質問の回答を一つの読み物に仕上げてしまう。数ある質問の中でも、特に、神奈川県茅ヶ崎市 牧洋子(ご存知のとうり、彼の奥方です)からの質問とそれへの回答、絶妙、島地編集長と開高文豪に大拍手です。この本の文章に出てくる洒落っ気、人と人の間にマタ復活して欲しいです。しかし、単に博識だけではダメなんですよネ、、、。
エッセイとしても良質 
(2007-01-17)
本書は読者からの相談に巨匠が答える人生相談の形式をとってはいますが、
巨匠の圧倒的な知識、ユーモア、人生観が反映されたその回答は、一つ一つが巨匠のエッセイとして読むに足るほどの濃密さです。
「オーパ!」や「輝ける闇」などの数多くの名作を残してきた巨匠ですが、
ちょっと敷居が高いかなと思っている方にも、軽妙な語り口でスラスラと読み進められる本書はオススメです。
連載自体はかなり前のようですが、今も色褪せずに、人生相談の本としても機能してくれることでしょう。元気になれます。
私の読んだ中で最もわかりやすい質問への回答 
(2006-07-29)
読者の質問や相談に対し、作家やエッセイストが答えるというのは、雑誌の定番の企画である。
この本は、比較的若い人向けであるものの、人生の達人のかなり刺激的な、答えである。
これを薬に例えるならば、かなり効き目が強いので、どんなに楽しくても、2〜3錠(話)にとどめておいた方がいいと思う。
ともあれ落ち込んでいる時にこの本をぱらぱらめくっていれば、「心の風邪」は簡単に治ると保証する。