カスタマーレビュー
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問いの重さを心に刻みながら読む書 
(2008-10-11)
『あなたは人を殺しましたか?』
この質問の前には、愛国の美辞麗句も、百万言を費やして語る正義も、何の意味も成さない。
あなたは『人』を殺しましたか?
「敵」ではなく、「仇」でもなく、「異教者」でもなく、
「反逆者」でもなく、「テロリスト」でもなく・・・
あなたは『人』を殺しましたか?
戦争、殺人の真実を突いて、いかなる反論も弁明も許さない質問。
産軍複合体でも、退役軍人会でも、熱狂的愛国者でも、一般市民でも、
答えは「Yes」か「No」しかない。
「Yes」と答えざるを得なかった著者の慟哭がこの本の全てです。
とかく「戦争の悲劇」を語るとき、「被害者としての悲劇」か、「国家犯罪」に偏ってしまう日本では探すことが難しい、
「加害者の悲惨」を余すことなく語った名著。
正直、小中学生に読ませたら、トラウマになりかねない内容ですが、それでも読ませねばならない本だと思います。
絶対正義など見出すこともできない、人を殺すことの善悪すら定かではない現代において、
『あなたは人を殺しましたか?』
と言う重い問いは、心に血を流させながら刻ませねばならないのではないでしょうか?
★「あなたに、ほんとうの戦争とはどういうものか、これから話すつもりです。」★ 
(2008-04-16)
●「わたしは人を撃ったのでした」「記念にこれで死体の耳を切り取れ」
・「あなたは人を殺しましたか?」
・わたしが海兵隊に入ったわけ
・沖縄での一ヶ月
・ほんとうの戦場、ベトナムへ
・これが戦争の現実
・わたしを変えた体験
・もう殺したくない
・それからの戦い
●小学生に読ませるにはショックが強いかもしれない。しかし、平和ボケした日本人の大人にこそ読んでもらいたい。
●人類にとどめをさすのは、ほかでもない、人類なのであろう。
NO WAR 
(2006-07-24)
ほぼすべてのレビュアーの方が「星五つ」をつけています。それは、本書が
偏見や、個人的主張、欺瞞など一切無く、ただ単に「事実」が書かれている
ためでしょう。
誰よりも平和を望んでいるのは兵士の方だと言われることがあります。
私たちは、「本当の戦争」を体験できはしないけど、「本当の戦争」を知るこ
とはできます。絶対に嫌だからこそ、目を背けないで「事実」を受け止めて
ください。
是非、本書を手に取ることをお勧めします。
基地=戦争 
(2006-01-05)
著者のアレン・ネルソンは、極貧の生活から抜け出すため、兵士になった。すると極貧時代には考えられなかったことが起こる。人々は自分を一人前の人間として認め、賞賛すらしてくれる。国を守る兵士として。
兵士とは戦争で敵を殺すために働く人々を指す。普通の人が人を殺すことはたやすいことではない。誰しもがためらいを覚えるだろう。だから戦争をするためには、そのためらいがじゃまとなる。ためらわずに人を殺せるように訓練する場所が基地である。だから基地と戦争を切り離して考えることは不可能である。
世の中には基地の存在が必要であるという人がいる。職場の確保のため、経済振興のため、そして財政支援のため。しかしその基地では日々殺人マシーン(人間ではなくマシーンだ)が育てられていく。そしてどこかの国でそのマシーンは人々の命を奪い、そこには悲しみと憎悪が残る。戦争はその繰り返しだ。これでどうやって平和が作られると言うのだろう。
この書物は、軍隊とは、基地とは、兵士とは、そして戦争とは何かを教えてくれる。しかも個人の視点で非常にパーソナルに。この本を読んでそれでもなお基地は必要だと人々は言うのだろうか?
「出会い」という視点から見ても価値があると思う 
(2005-08-10)
ベトナム戦争によって、家族からも追い出され、その後遺症のためホームレスに身をやつしていた主人公。戦争体験、人間をモンスターにしていく軍隊の訓練、沖縄での地元民への虐待の経験などもベトナム戦争というだけには収まらない問題提起を持っている作品と思うが、主人公が自らの傷や罪に立ち向かいはじめるにいたった小学生の女の子との奇跡のような「出会い」を見るだけでも価値があると思った。その現実を正面からみつめようとする真摯さ、そしてその後見せてくれたその優しさに深く心を打たれた。